研究開発の状況

研究開発基本方針

生化学工業は、対象物質や重点疾患を絞り込んだ効率的な研究開発を推進しています。
対象とする物質は、生化学工業が長年携わってきた複合糖質の主要成分のひとつであるグリコサミノグリカン(GAG)です。また、関節機能改善剤アルツの開発、製造、販売を通じて培ってきた技術や経験が活かせる運動器疾患や、眼科領域疾患を重点疾患領域としています。

※GAGとは…複合糖質の構成成分のひとつであるグリコサミノグリカン

研究開発の状況

現在、公表している製品パイプライン(開発品の状況)は次のとおりです。

製品パイプラインリスト

<医薬品>

名称・物質名 適応 開発地域 段階

自社品

導入品

 

SI-6603(ヘルニコア)
コンドリアーゼ

 

腰椎椎間板ヘルニア

日本

承認取得

2018年3月23日

 

自社品

 

米国

第III相

 

SI-613

ジクロフェナク結合ヒアルロン酸

 

変形性関節症 日本 第III相

 

自社品

 

変形性膝関節症 米国 第II相

SI-613-ETP

ジクロフェナク結合ヒアルロン酸

腱・靭帯付着部症 日本 後期第II相
SI-614
修飾ヒアルロン酸
ドライアイ 米国 第II/III相 自社品

<医療機器>

名称・物質名 品名 開発地域 段階

自社品

導入品

SI-449
コンドロイチン硫酸架橋体
癒着防止材 日本 パイロット試験 自社品

 

(2018年5月21日現在)


※生化学工業では、原則として、臨床試験がスタートしたテーマを公表しています。

開発テーマ紹介

SI-6603 (腰椎椎間板ヘルニア治療剤、開発地域:米国) ※日本:承認取得

SI-6603は、コンドリアーゼを有効成分とする腰椎椎間板ヘルニア治療剤です。椎間板内に直接注射する治療剤であり、全身麻酔の必要もなく、手術療法と比較して患者の方々への身体的侵襲が小さいという特徴を有しています。本剤は1回の投与により椎間板内圧を低下させることで神経根への圧迫を軽減することが期待できることから、新たな治療選択肢として、患者の方々の生活の質の向上に貢献できるものと考えています。

なお、2018年3月23日に腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア椎間板注用1.25単位」の国内における製造販売承認を厚生労働省より取得し、同年8月1日に発売しました。

 

SI-613 (変形性関節症治療剤、開発地域:日本、米国)
SI-613-ETP (腱・靭帯付着部症治療剤、開発地域:日本)

SI-613は、生化学工業独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸とジクロフェナク(抗炎症薬)を化学結合した薬剤です。ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加え、徐放されるように設計されたジクロフェナクの鎮痛・抗炎症作用を併せ持つことから、変形性関節症や腱・靭帯付着部症に見られる痛みや炎症を速やかかつ持続的に改善することが期待されます。また、注射剤として関節腔内及び腱・靱帯付着部近傍に直接投与することから、全身血流への移行が少なく、NSAIDの経口剤や貼付剤投与と比較して副作用が軽減されるものと考えています。

 

SI-614 (ドライアイ治療剤、開発地域:米国)

SI-614は、ヒアルロン酸を独自の技術により修飾したドライアイ治療剤です。SI-614を点眼することにより、ドライアイ患者の眼表面保護作用と角膜創傷治癒促進作用によりドライアイの諸症状を改善することが期待されています。

SI-449 (癒着防止材、開発地域:日本)

当社独自のグリコサミノグリカン架橋技術を用いて創製した、コンドロイチン硫酸架橋体を主成分とする粉末状の癒着防止材です。水分を吸収し膨潤する特性を有しており、撒布後に手術創部と周辺組織の間でバリアとなることで、外科手術における術後癒着の防止・軽減効果が期待されます。本製材は、日本のみならず、グローバル展開を視野に入れています。